U-KISSメンバー新水現が魅せる「灰色」の世界観とは
COMEBACK

U-KISSメンバー新水現が魅せる「灰色」の世界観とは

U-KISSの元メインボーカル新水現が7日、ミニ2集『Gray.』をリリース。H1-KEYのフィサーをフィーチャーした楽曲など全7曲で、ソロアーティストとしての音楽的な成熟を示す作品になった。

共有:𝕏📘💼

6ヶ月ぶりのカムバック、新水現が「灰色」で伝えたいこと

U-KISSの元メインボーカル新水現が、7日午後6時にミニ2集『Gray.』をリリースした。前作『TODAY IS』が昨年7月だったため、約6ヶ月ぶりのカムバックとなる。この間、ファンの間では「次はどんな音楽を聴かせてくれるのか」という期待が高まっていたが、その答えがついに提示された。

新水現、ミニ2集『Gray.』リリース記念写真

タイトル曲『Gray.』が示す「揺らぎの中の立ち上がり」

今作の中心にあるテーマは「灰色」。完全な明るさでも、完全な暗さでもない、その中間にある感情を8ビットロックサウンドで表現している。タイトル曲『Gray.』では、揺らぎや迷いを経験しながらも、再び立ち上がろうとする心情が率直な歌詞に込められている。新水現は、その曖昧で不安定な感情線を丁寧に歌い上げることで、楽曲の儚さと強さを同時に引き出している。

明るさと暗さの狭間で、本当に大事なものが見える。それが『Gray.』の世界観だ。

全7曲で描かれる、ひと続きの物語

アルバム全体は、一つの物語として構成されている。オープニングの『Intro』は静かなピアノで始まり、『Could you be my love』では、流れる時間の中でも変わらない想いを描く。そして特に印象的なのが『혼자 보는 영화 (feat. 휘서 of H1-KEY)』だ。かつては一緒に観ていた映画を、今は一人で観る。その虚無感と郷愁を、H1-KEYのフィサーの声が柔らかく包み込む。このコラボレーションは単なる客演ではなく、楽曲の感情を深める重要な要素となっている。

『우리, 다시』では再会を願う気持ちを、郷愁・諦観・希望という三つの感情で表現し、ラストの『들리나요』は父親を想って書かれた楽曲だという。伝えきれなかった想いが静かなピアノの旋律に乗り、これまで積み重ねてきた人生とキャリアが集約された一曲となっている。

ソロアーティストとしての立場を固める一作

グループ時代から一貫して音楽に向き合ってきた新水現にとって、『Gray.』はソロアーティストとしての方向性を明確に示す作品と言える。ファンからは「U-KISS時代とは違う表現が見える」「ソロだからこそ可能な実験性がある」といった声が上がっている。メインボーカルからソロへ転身することは簡単ではないが、新水現は時間をかけて自分だけの音楽的カラーを築いてきた。

ソロアーティストとしての地位を築くには、時間と選択の積み重ねが必要だった。

H1-KEYのフィサーとの共演が生み出す相乗効果も見逃せない。同じK-POPシーンで活動するアーティスト同士の対話は、単なる話題性を超え、音楽的な深みをもたらしている。先行試聴したファンからは「声の相性が想像以上に良い」「重なりが美しい」と高い評価が寄せられている。

業界が注目する「ソロの完成度」

現在のK-POPシーンでは、グループ出身アーティストがどのようにソロとして成功するかが重要なテーマとなっている。『Gray.』はその問いに対する一つの答えだ。グループ時代の知名度に頼るのではなく、作詞・作曲に関与し、自身の音楽的アイデンティティを確立する。その地道な積み重ねが、「新水現」というソロアーティストの輪郭をはっきりと描き出した。

常にスピードを求められるK-POPの中で、『Gray.』のように感情をじっくり掘り下げる作品は、確かな存在感を放っている。このアルバムがどのように受け取られ、どんな余韻を残していくのか。その行方を見守ること自体が、今のK-POPを楽しむ一つの醍醐味と言えるだろう。

Alex Chen
著者:

Alex Chen

Cultural analyst with deep insights into K-content and industry trends. Known for thoughtful essays that blend criticism with accessibility.

Contact Alex

COMEBACK 必読記事

【17年目の快挙】CNBLUEが全曲メンバー作詞作曲を選んだ理由――『3LOGY』に込めた本気
6.9K 閲覧中

【17年目の快挙】CNBLUEが全曲メンバー作詞作曲を選んだ理由――『3LOGY』に込めた本気

CNBLUEが7日に3枚目のアルバム『3LOGY』をリリース。全10曲をメンバーが自作し、初めて共同プロデューサーとしても名を連ねた。バンドアイデンティティを守り抜く彼らの決意が詰まった作品だ。

1月7日
3 min
Trending
速報:キキ新作『デルルルパック』が話題沸騰――12ヶ月コンセプトに込められた本当の理由
6.8K 閲覧中

速報:キキ新作『デルルルパック』が話題沸騰――12ヶ月コンセプトに込められた本当の理由

1月26日にミニ2集『デルルルパック』でカムバックするキキ。カレンダーをモチーフにした12ヶ月のコンセプトフォトが、ファンの間で『新しいキキの12の姿』として注目を集めています。

1月6日
4 min
Trending
CNBLUEが米Forbesに注目された理由――20年目の大型カムバックが示す“次のキャリア”
7.2K 閲覧中

CNBLUEが米Forbesに注目された理由――20年目の大型カムバックが示す“次のキャリア”

米経済誌Forbesもフォーカスした、CNBLUEの新曲『Still, a Flower』がもたらすもの。日本でのオリコン1位獲得、FNCエンターテイメント20周年という節目で、このグループのグローバル戦略が本格始動した。

1月6日
4 min
Trending