
「プロボノ」視聴率10%突破、tvN週末ドラマで異例の反響
tvNの法廷ドラマ「プロボノ」が2025年の土日ドラマで2位を獲得したけど、本当の話は数字じゃなくて、法律と不平等について何を言ってるかが全員の心をつかんでるってこと。
本気で社会と向き合うドラマが、なぜ今ここまで届いたのか
起きたことはシンプルだ。でも意味は深い。ドラマ「プロボノ」は、二桁視聴率を記録しただけではない。“その話題”になった。派手なロマンスでも、刺激的なゴシップでもなく、公益訴訟、構造的不平等、そして制度の隙間に落ちていく人々という、現実そのものを描いた結果だった。
視聴率は確かに高い。ソウル首都圏では平均9.5%、最高10.9%。全国平均も9%台を安定して維持し、週末ドラマの中でも上位に食い込んだ。ただし、このドラマが本当に評価されている理由は、数字そのものではない。視聴者が「語りたくなる作品」になったことだ。
キャストが語ったのは、視聴率ではなかった
撮影終了後、キャストとスタッフが振り返ったのは、数字ではなく「心に残ったシーン」だった。この一点が、作品の性格をそのまま表している。
主演のチョン・キョンホが選んだのは、社会とともに法律も変わるべきだと語るモノローグだ。派手さはないし、短い切り抜きで拡散されるタイプの台詞でもない。でも重い。「法律が変わらない一年の間にも、誰かは苦しみ続けている」。この一言が、ドラマ全体の芯になっている。
ソ・ジュヨンが演じる人物は、状況に押し潰されそうになりながらも、あえて“いい人でいる”選択をする。そこにあるのは贖罪ではなく、生き残るための決断だ。このドラマは、その違いをはっきり理解して描いている。
なぜ「典型的なKドラマ」を超えているのか
視聴者が気づいているのは、プロボノがこちらの知性を信じているという点だ。毎話描かれるのは、損害賠償、家族間の財産争い、弱い立場の人を守れない制度の欠陥。簡単な勝利も、気持ちのいいカタルシスも用意されていない。
脚本は、権力の不均衡がどのように機能し、誰にどんな負担を押しつけているのかを丁寧に描く。判決シーンが印象的なのは、誰かが勝ったからではない。その判断が持つ重さと責任が、画面越しに伝わってくるからだ。
印象に残る台詞も、希望を安易に与えない。「この世に生きていること自体が損失だ」という言葉は、慰めではない。このドラマが、視聴者を気持ちよくさせるよりも、理解させることを選んでいる証拠だ。
この視聴率が示しているもの
「プロボノ」が週末ドラマの中で高い順位に入ったことは、ひとつの事実を示している。社会問題を正面から扱う連続ドラマは、恋愛中心の定型的な作品を超えられるということだ。それは流行だからではなく、今の視聴者がそれを必要としているからだ。
視聴者は、もはやお決まりの展開だけを求めていない。作品が自分たちを尊重しているかどうかを見ている。キャストも、親しみやすさを演出するためではなく、脚本とテーマに全力で向き合っている。
最終的に語られているのは、視聴率そのものではない。公益法、構造的不平等、制度の前で無力になる現実を描いても、面白いテレビは成立するという事実だ。「プロボノ」の数字は、そうした視聴者が確かに存在することを示している。
「プロボノ」はtvNで毎週土日22時10分放送。まだ見ていないなら、この作品は“高視聴率ドラマ”というより、「今、どんな物語が必要とされているのか」を考えさせる一本だ。
Alex Chen
Cultural analyst with deep insights into K-content and industry trends. Known for thoughtful essays that blend criticism with accessibility.
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