
EXO D.O.(ディオ/ド・ギョンス)が語った本音――「結婚にロマンがない」その一言が刺さる理由
EXOのドキョンスが最近のYouTube出演で結婚と恋愛について率直に語り、共出演者さえも予想していなかった答えを示した。彼の本音は、K-popアイドルが私生活をどう捉えているかについての会話を生み出した。
“アイドルの建前”を外した瞬間――『재친구(ジェチング)』で見せた素顔
韓国エンタメでは、ときどき「言葉の温度」が一気に変わる瞬間がある。今回それが起きたのは、キム・ジェジュン(JAEJOONG)が進行するYouTubeトーク番組『재친구(ジェチング)』。EXOのD.O.(ド・ギョンス)が、結婚について驚くほど率直に語った。
結婚をどう考えているかと聞かれたD.O.は、迷わず「今のところはない」と返した。さらに続けて、「普通は結婚にロマンや夢があるじゃないですか。僕はそれがまったくない」と本音を重ねた。濁さず、飾らず、“そういうタイプじゃない”をきちんと言葉にしたからこそ、視聴者の受け取り方も一段深くなる。
“結婚しない宣言”より大きかったもの――自分の人生の軸を言語化した
ここで重要なのは、彼が過激なことを言ったわけではない点だ。結婚を否定したというより、「多くの人が当然持っている前提(憧れ・夢)を自分は持っていない」と、価値観の違いを丁寧に言語化したところにある。
アイドルには、デビュー→人気→恋愛→結婚…という“暗黙のストーリー”を勝手に当てはめられがちだ。でもD.O.の答えは、その台本に乗らない選択肢が当たり前に存在していい、と静かに示した。
同じアイドルでも、スタンスは別物――ジェジュンとの対比が効いた
番組の面白さを上げたのは、進行役のジェジュンの存在だ。ジェジュンはトークの中で、ファンとの距離感をユーモアで包み込みながら場を回す。一方のD.O.は、必要なことだけを短い言葉でまっすぐ言う。テンションで押さず、言葉の芯で勝負する。
同じく長く第一線にいる二人でも、私生活への向き合い方はここまで違う。その“違いが並んだ”こと自体が、この回の見どころになった。
言葉より先に伝わっていた“人柄”――MMA当日の行動が話題に
実はこの「結婚観トーク」より前に、D.O.の人柄を強く印象づける出来事があった。『2025 Melon Music Awards(MMA 2025)』の日、俳優キム・ウビンと女優シン・ミンアの結婚式が同日に行われ、D.O.は多忙なスケジュールの合間を縫って式にも顔を出したと報じられた。
レッドカーペット、結婚式、そして本番ステージ――“どれか一つを選ぶ”ではなく、“できる形で全部やり切る”。その動き方が、派手な美談ではなく、彼の誠実さとして受け止められた。
私生活で騒がれても、やるべきことはやる――ステージで更新した空気
そしてD.O.はステージに立った。MMA 2025ではEXOとして「Wolf」「Monster」「The Eve」「Love Shot」「Growl」などの代表曲をつなぎ、さらに新曲「Back It Up」も披露。話題が私生活に寄っている時ほど、結局いちばん強い反論は“ステージの説得力”になる。
しかも新曲は、2026年1月19日発売予定の正規8集『REVERXE』へつながるものとして注目されている。噂や憶測より先に、本人たちが「音楽で次の章を始める」空気を作ってしまった。
ファンが本当に語っていたのは「結婚」ではなく「信頼」
コメント欄やSNSで目立ったのは、「結婚する/しない」への賛否よりも、「この人はブレない」「言葉が軽くない」「行動も含めて信用できる」という反応だった。友情、仕事への責任、約束の果たし方。そういう部分が、いわゆる恋愛ニュースよりずっと“推す理由”になる。
結婚観の質問は見出しになりやすい。でも本当の物語は、その答え方と、その人が普段どう生きているかの整合性にある。D.O.の強さは、そこが噛み合っていることだ。
これからを見据えて――「同じ人生コース」を前提にしない時代へ
D.O.の言葉が残した問いはシンプルだ。有名人の成功は、同じ軌道をなぞらないといけないのか。なぜ“いつかは”が前提になるのか。『재친구(ジェチング)』での本音は、刺激的だから広がったのではない。無理のない温度で、本当のことを言ったから響いた。
正規8集『REVERXE』は2026年1月19日発売予定。ステージで見せた集中力と、言葉で見せた誠実さ。その両方が揃ったとき、ファンは“ゴシップ”ではなく“信頼”で熱くなる。
Alex Chen
Cultural analyst with deep insights into K-content and industry trends. Known for thoughtful essays that blend criticism with accessibility.
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